HRTの効果 副作用について
48歳女性。不正出血、長引く生理、PMS症状の悪化(気分の落ち込み、イライラ、不安感、孤立感)、生理痛に悩まされています。子宮体がん、頸がん、乳がん共に検査済みです。ジエノゲストは、乳房痛、うつ症状、口内炎、胃痛の症状が現れ、断念しました。
そのため、HRTを考えていますが、私のような症状にも効果は期待できるでしょうか?
のぼせ、ほてり、不眠はプラセンタ注射と漢方で改善しています。
また、HRTは以前ほど乳がんの心配はないと聞いています。
HRT療法により、リスクが上がる病気には他にどのようなものがありますか?
最近の資料を見ると、リスクを心配しすぎるより、HRTの効果への期待値の方が高いと述べているものが多いように思うのですが、どう思われますか?
ホルモン補充療法(HRT)は、卵巣機能の低下で減少したエストロゲン(卵胞ホルモン)を補充する治療法です。子宮のある女性では、エストロゲン単独では、子宮体癌リスクがあるために、黄体ホルモンを併用します。
閉経後のHRTでは黄体ホルモンを併用すると、わずかですが、乳癌リスクが増加します。日本人女性で一番、多い癌は乳癌であり、9〜10人に1人が乳癌を発症すると言うデータもあります。乳癌の最大リスクは乳癌発症と関連する遺伝子を持っているかどうかです。ですから、血縁者では、特に、乳癌検診は必須といわれています。黄体ホルモン併用HRTで、諸外国では1.2〜1.8倍にリスクが増加するとの報告もあります。日本人を対象にした研究では増加しない、むしろ低下すると言う報告もあります。
ジエノゲストは合成黄体ホルモンであり、卵巣機能を抑制することにより、エストロゲンを減少させます。このため、エストロゲン減少に伴う不快症状や骨粗鬆症リスク、黄体ホルモンによる気分変調やうつ症状が起こることがあります。ですから、現場でジエノゲストは選択肢になりません。
定期的な乳癌検診は、HRTをするしないに関わらず、必要なことです。HRTを行うことで、漢方処方や生物学的製剤でプラセンタ注射は不要になると思います。
飲み薬ではなく、経皮製剤(塗り薬や貼付剤)のほうが血栓症リスクは減少します。また、体癌リスクは増加しません。開始前に、すでに乳癌や体癌を発症していたら、エストロゲン投与で進行が早くなります。
ホルモン量は少ないので副作用は少ないです。
血栓や乳がん、体癌に注意ですが、検診を受ければいいです。
のぼせ、ほてり、不眠はプラセンタ注射と漢方で改善しています。
加味逍遙散を服用していますか?
HRTによりリスクが上がる疾患、血栓症
HRTをやらないことにより骨密度のの低下が挙げられます。